蔵の町並みが残る北上川沿いの在郷町『江刺』

江刺(えさし)/岩手県奥州市

蔵を生かしたまちづくりが進む町

江刺の中心市街は古くは岩谷堂という名の町で、北上川の舟運を背景に栄えてきました。今でも往時の繁栄を偲ばせる土蔵が100棟以上も残されており、蔵を生かしたまちづくりが活発に行われています。

古い蔵が多く見られるのは川原町の周辺。南北に伸びる通り沿いを中心に蔵がいくつも点在しています。

蔵の意匠は実に様々。白壁の蔵もあれば黒壁の蔵もあり、バリエーションが豊富です。

町中には土蔵のほかに古い商家建築も点在します。町並みを形成しているといえるほどの集積はありませんが、町を歩いていると様々な建物に出会うことができます。

奥州市の前身である江刺市では、1990年に蔵を生かしたまちづくりを始動。蔵の保存や蔵風の建物が並ぶ景観づくりを推進してきました。

中心部には『蔵まちモール』という名の通りも整備され、『蔵まち市』と呼ばれる市も開かれています。

人首川沿いには多くの文化財が残ります。なかでも旧岩谷堂共立病院の擬洋風建築。後に岩谷堂町役場としても利用されていた江刺の象徴的な建築で、マンホールなど町中の至る所にその姿が描かれています。

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古い町並みこそさほど残されていませんが、歴史的な建築物があちこちに見られるのが江刺の特徴です。各種のまちづくりの取り組みの成果も相まって町全体に落ち着いた雰囲気が漂います。

(取材年月:2019年9月) 

訪問ガイド

所在地

  • 岩手県奥州市江刺中町、江刺川原町、江刺南大通り 付近一帯

アクセス

  • 【水沢方面から】JR東北本線水沢駅から岩手県交通バス水岩線で約20分、江刺バスセンター下車、徒歩約10分(0.6km)
    ・1日18.5往復(休日は1日14往復)
    ・リンク:岩手県交通
  • 【水沢江刺駅からバス】JR東北新幹線水沢江刺駅から岩手県交通水沢江刺駅線で約20分、江刺バスセンター下車、徒歩約10分(0.6km)
    ・1日3往復(休日は運行無し)
    ・リンク:岩手県交通
  • 【水沢江刺駅から徒歩】JR東北新幹線水沢江刺駅から徒歩約1時間10分(5.7km)
  • 【金ヶ崎方面から徒歩】JR東北本線金ヶ崎駅から徒歩約1時間30分(7.3km)

※2020年5月現在

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