別府湾を臨む崖の上の城下町『日出』
日出(ひじ)/大分県速見郡日出町
空堀の周りに残る武家地の町並み
大分県の別府湾を臨む台地の上に日出城(別名:暘谷(ようこく)城)址があります。本丸が小学校用地に置き換わるなどしているものの、城の遺構や城下町の町並みが良好な状態で保全されています。
城址は別府湾に南面し、残りの3辺に内堀が巡らされています。内堀は台地を掘り込んで造られた迫力のある空堀。その堀の周りには武家屋敷街が広がります。
一帯には武家屋敷が3件残されており、土塀や四脚門がずらりと連なります。
武家屋敷以外にも、時鐘や楼門などの遺構が随所に残されているほか、街路も綺麗に整備されており、城下町の保全意識の高さが窺えます。
海手に続く下り坂を下ってゆくと別府湾に辿り着きます。
別府湾から城址の方を見返すと、崖から張り出した高い石垣と深く掘り込まれた内堀が迫り、城の立地思想を感じ取ることができます。
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武家地の町並みや各種の遺構もさることながら、海を臨む台地という立地が生み出す独特な景観が見事な城下町です。
(取材年月:2019年5月)
訪問ガイド
所在地
- 大分県速見郡日出町2602 付近一帯
アクセス
- JR日豊本線暘谷駅から徒歩約5分(0.3km)
・日出駅よりも暘谷駅のほうが便利です - 【杵築市街方面からバス】杵築バスターミナルから大分交通バス[AS70]で約25分、日出下車、徒歩約10分(0.7km)
・1日9往復(休日は1日6往復)
・リンク:大分交通
※2020年5月現在