生垣と用水路が続く武家屋敷群『加世田』

加世田(かせだ)/鹿児島県南さつま市

加世田麓

薩摩藩の外城として繁栄した町

薩摩半島の西岸に位置する南さつま市、旧加世田市の中心地に武家屋敷群の町並みが残る一帯があります。

加世田麓

加世田の町の成り立ちは平安時代末期。荘園の役人としてこの地に入った別府氏により別府城が置かれて以来、城の周縁に武家地が形成されるようになりました。近世には薩摩藩の行政単位・外城(とじょう)の中心地として繁栄を続けました。往時の面影は今も色濃く残されており、2019年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

加世田麓

武家屋敷群が残るのは別府城跡周辺の旧街道沿いと麓町の周辺。旧街道沿いを歩くと切石の石垣と背の高いイヌマキの生垣が道なりに続きます。

加世田麓
加世田麓

旧街道には明治初期に整備された『益山(ますやま)用水』と呼ばれる用水路が並行しており、町並みを特徴づけています。

加世田麓

旧街道から外れた麓町に来てみると、街道沿いとは少々趣の異なった町並みが展開されます。このあたりには水路は見られず、生垣は低めながらも整然とした印象です。

加世田麓
加世田麓
加世田麓
加世田麓

武家屋敷らしく各戸の入口には堂々とした腕木門があります。残念ながら建物を間近に見ることはできませんが、石垣や生垣、武家門などが広範囲に残り、歴史的風致を強く感じることができます。

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大正期には鉄道が通り近代化が進んだ加世田の市街ですが、駅が町の外れに置かれたことが幸いしてか武家地の地割や町並みが良好な状態で残されてきました。鹿児島県内には知覧(ちらん)、出水(いずみ)、入来(いりき)といった重伝建の武家屋敷群がありますが、平野に広がる町並みや用水路といった要素が他では見られない独特なポイントです。

(取材年月:2019年12月)

訪問ガイド

所在地

  • 鹿児島県南さつま市加世田麓町、加世田武田

アクセス

  • 【鹿児島空港からリムジンバス】鹿児島空港から鹿児島交通枕崎~加世田~鹿児島空港線で約1時間15分、加世田下車、徒歩約15分(1.1km)
    ・1日8往復
    ・リンク:南さつま市
  • 【鹿児島市方面から】JR鹿児島本線鹿児島中央駅から鹿児島交通加世田~鹿児島線で約1時間30分、加世田下車、徒歩約15分(1.1km)
    ・1日11往復(一部便は急行運転)
    ・リンク:南さつま市
  • 【伊集院方面から】JR鹿児島本線伊集院駅から鹿児島交通加世田~伊集院線で約1時間、加世田下車、徒歩約15分(1.1km)
    ・1日9.5往復(休日は7.5往復)
    ・リンク:南さつま市
  • 【知覧方面から】知覧停留所から鹿児島交通加世田~知覧線で約40分、加世田大橋下車、徒歩約10分(0.6km)
    ・1日9往復(休日は7.5往復)
    ・知覧へは鹿児島、指宿、枕崎方面などからバス路線有り
    ・リンク:南さつま市
  • 【枕崎方面から】JR指宿枕崎線枕崎駅から鹿児島交通加世田~枕崎線で約50分、竹田神社前または麓下車、徒歩約15分(1.1km)
    ・1日8往復
    ・リンク:南さつま市

※2020年6月現在

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