利根川水運の隆盛を物語る鉄道空白地の町『江戸崎』

江戸崎(えどさき)/茨城県稲敷市

町中に連なる片側アーケード

江戸崎は霞ケ浦に注ぎ込む利根川の支流・小野川の畔に位置する稲敷市の中心地です。旧江戸崎町域の人口は2万人ほど。鉄道が付近に存在しない関東平野の町としてはかなりの人口規模を有する町です。

江戸崎駅

江戸崎の玄関口はJRバスの江戸崎駅。鉄道路線の先行という位置づけで国鉄時代にバス路線が敷設されましたが、遂に鉄道が敷設されることはありませんでした。

江戸崎銀座商店街

江戸崎駅の面する県道沿いにはアーケードを持つ商店街が形成されています。

江戸崎銀座商店街
江戸崎銀座商店街
江戸崎銀座商店街

アーケード街の名前は『銀座通り商店街』。南北500mにわたって道の左右にアーケードが連なります。

江戸崎銀座商店街
江戸崎銀座商店街

アーケードは自動車駅から離れるにしたがって途切れがちにはなりますが、それでも多くの建物の前に立派なものが取り付けられています。

江戸崎切通し

アーケードもさることながら、所々に残る商家建築も江戸崎の町の魅力。銀座通りと直行する切通し通りには古い建物がちらほらと見られます。

江戸崎切通し
江戸崎切通し

アーケードはこちらの通りにも断続的に見られ、町の景観を特徴づけています。

江戸崎
江戸崎

切通し通りから東に進んでいくと小野川の河畔に辿り着きます。

小野川

江戸崎名産のかぼちゃなどの農産物はここから舟に積みだされ、江戸などに運ばれていたようです。港の痕跡こそ見られませんが、水辺が一面に広がる光景は利根川下流域の川港町ならではです。

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鉄道空白地の地味な田舎町という印象が拭えない稲敷市周辺ですが、比較的規模の大きいアーケード商店街があるところにかつて水運で栄えた頃を偲ぶことができます。

(取材年月:2020年4月)

訪問ガイド

所在地

  • 茨城県稲敷市江戸崎甲

アクセス

  • 【土浦方面から】JR常磐線土浦駅からJRバス関東霞ケ浦線で約50分、江戸崎下車すぐ
    ・1日約20往復
    ・リンク:JRバス関東
  • 【牛久方面から】JR常磐線ひたち野うしく駅から稲敷エリア広域バス江戸崎・牛久ルートで約1時間、江戸崎下車すぐ
    ・1日5往復(休日は4往復)
    ・リンク:龍ケ崎市
  • 【竜ケ崎方面から】関東鉄道竜ケ崎線竜ケ崎駅から関鉄バスで約1時間、江戸崎下車すぐ
    ・1日6往復(休日は5往復)
    ・一部便はJR常磐線龍ケ崎市駅まで運行あり
    ・リンク:関鉄バス
  • 【佐原方面から】JR成田線佐原駅から桜東バス江戸崎・佐原線で約1時間、江戸崎下車すぐ
    ・1日7往復
    ・リンク:稲敷市
  • 【神崎方面から】JR成田線下総神崎駅から桜東バス江戸崎・神崎線で約50分、江戸崎下車すぐ
    ・1日4往復
    ・一部便は幸田車庫で乗継ぎが必要
    ・リンク:稲敷市

※2020年5月現在

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