茅葺き屋根の連なる環状集落『荻ノ島』

荻ノ島(おぎのしま)/新潟県柏崎市

荻ノ島集落

水田を囲んで茅葺屋根の家屋が並ぶ

荻ノ島集落は、茅葺屋根の家屋が今なお連なる集落として全国でも稀少な存在の1つで、日本の農村100選にも選定されています。

集落が位置するのは柏崎市の山間部・旧高柳町の山奥。国内屈指の豪雪地帯である越後山脈の麓に位置するだけあって、冬期はかなり雪の深い地です。

荻ノ島集落

集落に入ると早速茅葺屋根の家屋が何軒も目に入ります。

荻ノ島集落
荻ノ島集落

荻ノ島は環状集落の形態を取っており、全長数百メートルほどの環状の道路に沿って家屋が連なります。そして環状道路の内側には広大な水田が広がり、田を挟んで反対側の集落の様子が一望できます。

筆者が訪れたのは真冬の2月。水田は一面の雪原に変貌していました。

荻ノ島集落
荻ノ島集落
荻ノ島集落

集落にこれといったものはありませんが、環状道路の脇には由緒ある神社があります。

荻ノ島集落
荻ノ島集落

一部の建物の屋根はトタンに置き換えられているものの、東北の日本海岸でよく見られるような中門造の建物が集落じゅうに残されています。

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茅葺き屋根で有名なスポットは全国に少なからず残ってはいるものの、観光客も少なく素朴な風情を味わえるのが荻ノ島の魅力です。一方で、豪雪地とだけあって、茅葺の屋根から雪を下ろすのが地域住民の負担になっているのは確かなようで、住民の暮らしと景観保全の両立について考えさせられます。

(取材年月:2019年2月) 

訪問ガイド

所在地

  • 新潟県柏崎市高柳町荻ノ島

アクセス

  • 【柏崎方面からバス乗継】越後交通バス柏崎~岡野町線でJR信越本線柏崎駅からから約50分/同・安田駅から35分、岡野町車庫前乗換、柏崎市コミュニティバス(高柳町・鵜川 新交通)岡野町~石黒線で約10分、荻の島下車
    ・柏崎駅~岡野町は1日9.5往復(休日は1日7.5往復)
    ・岡野町~荻の島は1日4往復(休日運休)
    ・岡野町~荻ノ島のバスは本数稀少のため、徒歩もご検討ください。徒歩約50分(3.7km)。
    ・リンク:柏崎市
  • 【松代方面から徒歩】北越急行まつだい駅から徒歩約2時間10分(10.9km)
    ・途中の田代からは柏崎市コミュニティバス(高柳町・鵜川 新交通)岡野町~石黒線も利用可です。
    ・リンク:柏崎市

※2020年5月現在

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